寝太郎ブログ

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土地や建築に関する法律  


建築基準法によって、そもそもどんなものが建築物と見なされるのかが定義され、建ててよい建築物とそうでないもの、また建てる際に必要な確認・届出などが定められています。

建築物の定義については「土地に定着する工作物で、屋根・柱・壁を有するもの」とあります。

建築基準法

(用語の定義)
第二条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一  建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。

しかし、具体的にどのような工作物が建築物(不動産)でどのような工作物が非建築物(動産)かという線引きは、地域や担当者によって曖昧です。今のところ確実に「非建築物」とみなされるのは、車輪付きのトレーラーハウスのようなものでライフラインを着脱式にしたもののみのようです。

土地に定着していない(置いただけの)小屋やプレハブに関しては、個人的な見聞によれば、建築物とみなされる場合とみなされない場合と半々くらいです。私の地域の役所では、「土地に定着していなければ建築物と見なされず、したがって建築基準法を遵守する必要はない(でもなるべくなら安全のために遵守してくれ)」という回答でした。具体的には、基礎を固定しない、ライフラインを固定しない、という二点が重要なようです。置いてあるだけのプレハブ等も、建築物とはみなさないという話でした。

ちなみに、10㎡以上の工作物を建てる場合は基礎を固定しなければならず、必然的に建築物となってしまいます。

建築基準法施行令

(適用の範囲)

第40条 この節の規定は、木造の建築物又は木造と組構造その他の構造とを併用する建築物の木造 の構造部分に適用する。ただし、茶屋、あずまやその他これらに類する建築物又は延べ面積が10平方メートル以内の物置、納屋その他これらに類する建築物については、適用しない

(土台及び基礎)

第42条 構造耐力上主要な部分である柱で最下階の部分に使用するものの下部には、土台を設けなければならない。ただし、当該柱を基礎に緊結した場合又は平家建ての建築物で足固めを使用した場合(地盤が軟弱な区域として特定行政庁が国土交通大臣の定める基準に基づいて規則で指定する区域内においては、当該柱を基礎に緊結した場合に限る。)においては、この限りではない。
2 土台は、基礎に緊結しなければならない。ただし、前項ただし書の規定によって指定した区域外における平家建ての建築物で延べ面積が50平方メートル以内のものについては、この限りでない。

建築物でないものを建てる場合は、以下は関係ありません(農地法のみ注意)。

建築物を建てる場合、建築基準法を遵守しなければなりません。

・都市計画法による国土区分について

日本国内の土地は、以下のように分けられています。

・都市計画区域
 -市街化区域
 -市街化調整区域
 -非線引き区域
・準都市計画区域
・都市計画区域および準都市計画区域外

・建築確認について

区域によって「建築確認」が必要です。

・都市計画および準都市計画区域内、都道府県知事の指定した区域・・・新築なら広さに関わらず建築確認が必要
・都市計画区域外・・・木造新築なら、3階建て以上、面積500㎡超、高さ13m超、あるいは軒の高さ9m超の場合に建築確認が必要

「都道府県知事が指定した区域」というのは、(都市計画区域外などでも)様々な理由によって「建築確認が原則必要」としているようなケースです。特に別荘分譲地などでは要注意です。

建築確認とは、建築に着手する前に都道府県などの建築主事に建築の計画をチェックしてもらう制度であり、建築主事は計画が法に適っている場合には(建築許可とは異なり)必ず許可通知を出さなければいけません。一定規模以上の建築確認には、建築士の資格が必要です。また、建築後にも、工事完了検査を受けて、検査済証をもらわなければその建築物を使用することができません。

・建築許可について

市街化調整区域における建築物の建築は原則として禁止されており(都市計画法)、建築のためには都道府県知事の「建築許可」を受けなければなりません。この許可が下りるかどうかについての明確な基準は無く、許可の下りていない調整区域を購入するのは危険です。

・建築工事届について

建築物を建てる場合は、建築確認の要不要に関わらず、建築工事届を出す必要があります。これは10平米以上の建築物について届け出るもので、建築許可・建築確認は返答が来るまで着工できませんが、建築工事届は着工前に出せばいいだけです。地番や築面積などを書き込むだけで、図面等は不要で、検査もありません。建築工事届けを出した場合は、建築が終わったら建築完成届を出します。

・接道義務について

都市計画区域および準都市計画区域内では、「建築物」の敷地が「幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という接道義務があります。都市計画区域外では関係ありません。

・農地について

農地あるいは農地付き物件は農家でないと買えません。農家になるにはだいぶ広い農地を買わなければならなかったりして、また手続きにも時間がかかります。従って、既にある農地を全く合法的に取得する方法はありません。これは当然、売主や不動産屋の按配などで決まるものではなく、農業委員会の許可証がなければ登記移転ができないので、ガッチリと塞がっています。適当な広さの農地を手に入れる方法は大きく3つあります。

・農地でない山林や原野を自分で耕して農地にする。
・売主との約束だけで買う。登記移転はできないので、厳密には自分のモノになったとは言えない。仮登記などを利用しても同じ。
・農地転用。農地を農地でないものに地目変換した上で取得。これも農業委員会の許可が必要なので、市街化区域等でない限り、そう安々とはいかない。

田舎物件を扱う不動産屋は、仮登記などで対処(?)していることが多いようです。競売・公売では仮登記は使えません。闇小作や仮登記でも、貸主・売主に(不動産用語ではなく普通の意味での)悪意が無ければ滅多なことはないと思われます。
ちなみに、対象不動産が農地に該当するかどうかは、登記簿上の地目ではなく、現況で判断されます。また、市街化区域内においては、現況が宅地でも登記簿上の地目が田畑であれば、農地法の適用を受けることになるようです。

農地の貸借に関しては、近年の法改正で非農家の個人でもできるようになりましたが、営農計画書提出などの手続きが必要です。

また、農地の利用方法は厳しく制限されています。建築物やそれに類するものは愚か、車やトレーラーを置くことも禁じられています。

・住所登録と郵便物について

住民票は、生活実態の有無が全てであり、そこで定常的に生活していれば(またそのことを証明できれば)住民票をおくことができます。また郵便物は、ポストさえあればどこでも受け取ることができます。




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