寝太郎ブログ

2018年12月6日雑誌発売→『kotoba(コトバ) 2019年 冬号』特集・孤独のレッスン

市街地を放浪・短期滞在する方法  


お金をかけずに市街地で寝泊りする方法です。

市街地でなるべく安く快適に暮らすためには、安アパートを借りて、家具も揃えて、電気水道を契約して、自炊をして贅沢を省いて、腰を落ち着けて長期的に生活するのが一番だと思います。

ここでは、小屋などの拠点が別にあって、一年のうちの何割かを断続的に市街地で暮らす、というような状況を念頭においています。

普段田舎に居てたまに都会に出るような暮らしの場合、家賃と並んで重要なのがフレキシビリティです。つまり、バック一つの荷物だけ持って、「今日入ります」と言って入って、「明日出ます」と言って出られる柔軟性・融通性のこと。インドやタイの安宿のような感覚で、日本の都会に滞在したいものです。

フレキシビリティのためには、
・家賃・光熱費以外の費用(初期費用や保証金の償却等、滞在期間に関わらず発生するお金)がかからないこと
・生活に必要な設備・家具が予め揃っていること
・退居を事前通知する必要が無いこと
などが重要です。部屋を貸す側にとってはありがたくないことばかりです。

これらを考慮して、僕の場合は、シェアハウスネットカフェ野宿の3種類をケースバイケースで使っていくような形に落ち着いています。

他にも、ドヤ街、サウナ、カプセルホテル、車でパーキング泊、ウィークリーマンション、ユースホステルなどいろんな手段が考えられますが、いずれもかかるお金のわりに大した利点は無い気がします。

滞在が数ヶ月ならシェアハウス、数日~数週間ならネットカフェ、お金が無い(あるいは宿を探すのが面倒くさい)場合は野宿、という感じです。

いずれにしても、市街地で、安く、フレキシブル、という三拍子揃ったお宿は、なかなか無いです。

いくら持ち物が少なくても、完全な放浪生活をするのは肉体的にもしんどいですし、実家や知人宅などを頼れない場合は住民票や郵便物その他でかなり苦労します。その点、維持費の掛からない田舎の小屋と、断続的な市街地の放浪生活というのは、相性がいいのではないかと思います。





category: 市街地短期滞在
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野宿・無料泊  


寝袋と銀マットを持って、夜になったらその辺で寝ます。事前に宿を調べたり予約したりする必要も無い、お金もかからない、時間制限も無い、退去も自由。
場所は、駅、公園、河川敷、高架下など。全く新しい場所を開拓するよりは、自然淘汰の中で生き残ってきた「なんとなく認められている場所」に陣取っている先住民にカップ酒を差し入れて、その付近で横になるのが良いと思います。

暖かく快適に寝ること自体はいくらでもできます。コンビニでダンボールをもらって、いくつか繋げて棺桶のようにして中に入れば一番暖かいです。ダンボールはかさばるので、日中置いておくところを確保しなければなりません。そのまま放置しておくと、お咎めを受ける確率が俄然高まります。
ダンボールを使わない場合は、ブルーシートが一枚と、銀マットかエアマットがあると、どこでも清潔に快適に眠れます。しかし、銀マットは丸めてもそれなりにかさばりますし、エアマットを使っていたこともあるのですが、毎日膨らませて片付けるのは結構しんどいです。
あとは、寝袋が暖かいのはもちろんですが、たくさん着込むという方法もあります。

僕は野宿でもそれなりに快適に寝たいというこだわりがあって、最も贅沢だったときは、棺桶型のダンボールハウスに、エアマットを敷き詰めて、それにタオル地のカバーをかけて、空気枕と、冬山使用の寝袋(と言っても安物です)で、上着は脱いでリラックスして寝る、という状況でした。真冬でも相当暖かかったです。
定住しないときで、しかもダンボールが使えないときは、ブルーシート、銀マット(100均の薄いやつ)、寝袋、寝袋に巻くブルーシートで、下のコンクリートがちょっとゴツゴツしましたが、冬でも暖かく寝れました。全て比較的コンパクトにまとめられるものばかりです。ただ、その時は、ダウンジャケットのまま寝袋に入っていました。あと、ブルーシートで顔まで覆ってしまうと、呼気の湿気と体温で、朝起きると寝袋がぐちゃぐちゃになっています。やはりダンボールが最強だと思います。

朝日が昇りきる前に起きて片付けてしまうのが賢いです。7時8時までのうのうと寝ていられませんので、野宿だと規則正しい生活になります。朝起きて、朝マックを食べに行き、ゆっくりしてから一日が始まります。野宿は、条件さえ整えば、開放的に気持ちよく眠れます。

暑さ寒さより問題なのは、人です。目立つ場所で寝ていると、通報されてお巡りさんに「こんばんわー」と声をかけられます。ぐっすり眠れる場所を探すのに時間がかかったり、朝は夜明けと共に退散しなければならないとか、パトカーのランプに不必要に脅えるようになったりとか、結局、なんだかんだで神経を使って、全然ボヘミアンでも自由でもない生活になります。

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その他、野宿とは異なりますが、タダ同然で寝るいくつかの方法が考えられます。
マクドナルドやファミレスは横になって寝てると起こされます。毎日座ったまま寝ている猛者がいますが、あれは肉体的に辛そうです。
夜活動して、昼間寝る生活だったら、屋内でもいろいろ盲点があります。たとえば、スポーツセンターやナントカセンターみたいな大きな施設で、誰も来ない場所に置かれているベンチやソファーなど。一日だけならまだしも、毎日寝ていると覚えられて注意されると思います。
宿泊のお金がかからないことで言えば、空港が最強です。必要なものは全て揃っています。都心からは遠いですが。





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ネットカフェ  


ネットカフェや、ネットルーム、レンタルオフィス、カラオケボックスなど、居住用ではないスペースで寝泊りする方法です。

必要な日数だけ滞在できるのがネットカフェのいいところです。大抵、ドリンクバーやシャワーもついています。
ただし、ネットカフェはあまり安いとは言えません。24時間コースだと、3000円くらい、もしくはそれ以上するところがほとんどです。安く済ませるためには、夜間のナイトパックや、昼間のフリータイムなどを使って、10時間1000~1500円程度で済ますのが賢いです。ブース席を諦めてオープン席にすると、さらに安く滞在できます。オープン席は基本的にリクライニングソファです。人によるかもしれませんが、宿泊目的のときはリクライニングよりもフルフラット席のほうが安眠できます。都心だと、オープン席の800円程度のナイトパックで、リクライニングソファでいびきをかきながら寝ている人がたくさんいます。もちろんプライバシーはありません。

ネットルームは、飲食物の提供をやめ(風営法対策)、完全個室にしてあるサービスです。ネットカフェよりも宿泊客にターゲットを絞っているようで、日単位の料金は2000円程度と安く、数週間から30日くらいまでまとめて契約することもできるようです。シャワーがあり、簡単な流しがあるところもあります。

安いレンタルオフィスにも、オフィスとして使わずに寝泊りする人がいることを承知で運営されているところがあります。以前電話したら「事務所ですか、ご滞在ですか」とズバリ聞かれました。ネットカフェやネットルームよりもシャワーが無い可能性が高く、要確認です。オフィスだけあって、郵便物を受け取ることができます。契約は基本的に月単位です。

カラオケボックスは、昼間ならワンドリンク含めてもそこそこ安いですが、夜一泊するとけっこう高くつきます。

下の写真は、某ネットルームです。防火や換気・衛生には気を遣っている感じで、すごく清潔感があって、住みやすそうでした。24時間2000円程度。何より部屋に鍵が掛かるのはネットカフェには無いポイントです。
ポットはあり、キッチンは無し。飲食物の提供は無し、自販機はあります。レンタルポストまであって、郵便物の受け取りが可能でした。難点は、シャワーが有料で、節約のためには10分100円で浴びなければならないところです。
リクライニング、フルフラット、カウチソファの席があって、写真はカウチソファ席です。背もたれを倒してベッドのようにして寝れます。僕が行ったときは満室で、一部屋だけ清掃待ちの部屋がある、という人気ぶりでした。

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以下蛇足ですが、居住用ではないだけあって、本来、これらのサービススペースを、宿泊施設として提供するのは法律的にはグレーらしく、店側もいろいろと口実や注意書きをして、寝泊りする人がいるのを承知で運営しています。

そもそも、寝泊りとは別に、ネットカフェは風営法違反で話題になってました。小さな個室で飲食物を提供する場合は、風俗営業許可を取る必要がありますが、許可を取ってしまうと24時間営業ができなくなったり、18歳未満は立ち入り禁止になったりするそうです(風営法)。そこで、ネットカフェは、個室をやめるか、飲食物提供をやめるか、24時間営業をやめるか、というわけです。

個人席を「ブース」と呼んだり、扉を閉まらなくしたり、覗き窓をつけたりして、「個室じゃないですよ」と言い張っているネットカフェが一番多いように思います。もちろん鍵は掛かりません。ちなみに、上下が開いていても、1m以上の壁は天井まで届く壁とみなされ、つまり完全個室として扱われるそうです。

ドリンクバーの設置は維持しながら、ブースの内部に「飲食禁止」と書いてあるところもあります。じゃあドリンクはどこで飲むのかというと、店の隅っこにイスとテーブルが置いてあって「飲食スペース」と書いてあります。もちろん誰も使ってません。

飲食物の提供をやめて、完全個室にして、「カフェ」ではなく「ネットルーム」と呼び直しているところもあります。ツカサ、GOGO、マンボー、eルームなどが有名です。呼び名は、他に、レンタルルーム、レンタルオフィス、ポケットルームなど、手を変え品を変えという感じです。

ネットルームにすれば万事OKなのかというと、そうでもなくて、今度は(場所によってはネットカフェもそうですが)旅館業法に引っかかるらしいです。ネットルームは、完全個室で、シャワーやブランケットの提供、郵便物受け取り、日・週・月単位での支払いなど、明らかに宿泊を念頭においていると考えられます。そうだとすると、ネットルームは、旅館業法の設定する最低面積(4.8平米)や、窓の設置などの基準を明らかに満たしません。

>旅館業の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応したサービスの規供を促進し、もつて公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを...

防火や衛生上の制約があることはわかりますが、最低面積の制約などは、人それぞれだと思います。広いほうがいいという人もいるし、狭くていいという人もいます。「高度化」や「生活向上」を強いる法律は、緩和されたらいいですね。





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